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公益社団法人 全国求人情報協会

アルバイト・パート 仕事を探す・働くときのQ&A

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アルバイト・パート しごとを探す・働くときのQ&A

Q1. 面接日時の予約を変更したいのですが…
会社(面接担当者)は、仕事の時間を調整して面接の時間を作っています。面接の予約をしながら行けなくなったというのは、どんな事情があったにしても、面接予定の会社からみれば「約束を破られた」ことになります。行けない事情ができたら、とにかく一刻も早く会社に連絡を入れましょう。それを理由にアルバイトを強制されることもありません。そしてお詫びの言葉をお伝えし、行けなくなった事情を理解してもらいましょう。くどくどと言い訳をするのは逆効果となる可能性がありますので、気を付けてください。

面接日の変更が可能になった場合は、丁寧にお礼を述べ、もう一度チャンスをもらったことに感謝の気持ちを伝えてください。

Q2. 選考結果がなかなかこないときはこちらから問い合わせても失礼にならないでしょうか?
失礼にはなりません。不安な気持ちを抱えるよりも、思い切って問い合わせをしてみましょう。ただし、一般的には選考に一週間くらいかかるものです。それ以上待っても返事がない場合は、連絡を取り、問い合わせしてみましょう。

最近は応募者も多く、選考に時間がかかるケースも増えています。募集主の立場も理解しつつ、それでも1週間から10日以上待っても連絡が来ない場合や、約束の日を過ぎても来ない場合は自分から問い合わせても構わないでしょう。

その際は、「すでに選考の結果をご連絡いただけましたでしょうか」というように、選考の進行状況を確認するようなソフトな口調が望ましいです。あまり催促がましいことを言ったり、対応が遅いことを非難するような口調では、自分自身の採否に影響が出ることも考えられるからです。

もし、まだ結果が出ていない場合は、選考終了の予定と、いつ頃までに連絡がもらえるかなどを確認しておきましょう。

なお、問い合わせる担当者が決まっている場合は直接、その担当者へ、決まっていない場合は、「先日、面接を受けた(履歴書をお送りした)〇〇と申しますが、ご担当の方をお願いします」といいましょう。

Q3. 応募時に提出した履歴書を返して欲しいのですが…
応募先に提出した「履歴書」や「職務経歴書」などの応募書類の返却については、その取扱いについて不安を抱くこともあると思います。しかしながら一度提出したものですから、それらを返却するかどうかは、募集主の判断によるところとなります。「不採用の場合は、原則として応募書類は返却しない」とする企業もあれば、「返却する」とする企業もありますので、「作品」なども含め、どうしても返却して欲しい場合は、応募する際に申し出て、返してもらうことを確認しておきましょう。

ちなみに法律では、応募書類の取り扱いについては直接触れられていませんが、職業安定法のガイドラインでは、「保管する必要のなくなった個人情報については、破棄または削除するための措置を取らなくてはならない」としています。

Q4. 求人広告の見方で注意することはありますか?

求人広告においては一般的に、「会社名、所在地」「事業の内容」「募集職種名(または職務内容)」「応募資格」「応募方法」「賃金や勤務時間などの労働条件」などを明示しています。

また、「表示されている賃金が仕事内容に対し適正感がある」「応募方法がわかりやすい」「会社の概要や仕事の内容を詳しく説明している」「企業の志が感じられる」など読者・ユーザーの応募を後押しするような情報の提供に努めているメディアもたくさんあります。

ただし、フリーペーパーなどの求人誌や折込求人紙の場合などはスペースが限られているため、すべての情報を提供することができない場合もあります。不明な点があるときは、募集主に電話などで事前に確認してください。また、記載されている内容は、会社の内容のすべてを伝えるものではないということを念頭においておきましょう。雇用契約を結ぶかどうかは応募時や面接の際の対応・説明等も考慮に入れ判断してください。

求人広告に記載されている募集職種や給与、勤務時間、休日などの条件は、募集主が求人メディアに提示したものを掲載していますので、より詳細な情報を知りたい場合は、募集主に直接確認することになります。また、求人広告の労働条件は一般的なものですから、自分自身はどういう条件で働くのか、必ず確認するようにしてください。

労働条件については、以下の点も確認しておきましょう。

・雇用形態 ― 正社員、契約社員、パート・アルバイト、派遣等の別。業務委託、代理店のように労働契約ではない場合もあります。

・勤務時間 - 就業規則、休日、休暇等が記載されています。時間外勤務(残業)の有無が記載されていない場合もあるので、確認しておきましょう。

・賃金 - 支給額(雇用されている時に一律に支払われる最低支給額)、賃金の形態(月払い、日払い等)・種類(月給、時間給等)

・就業の場所 - 求人企業・事業主の所在地が就業場所とは限りません。また、就業場所までの交通手段や最寄り駅などが記載されています。

・その他の待遇 - 昇給、賞与、社会保険の加入状況、各種手当、福利厚生等。

 

Q5. 労働契約とはどういうことですか? また雇用契約書(労働条件通知書)とは何ですか? それがもらえない場合はどうすればいいですか?

労働基準法では「労働契約」とは、労働者が使用者に対して労務を提供することを約束し、これに対して使用者が報酬を支払うことを約束するという契約で、民法の「雇用契約」にあたります。

労働者とは、「雇用されて賃金を支払われる者」(労働基準法第9条)なので、出来高払いで報酬が払われるような契約の場合は、労働契約ではなく、「委託契約」「請負契約」の可能性があります。この場合は、労働者ではないため、就業規則は適用にならず、また、労働保険の対象にもなりません。しかし、「労働者」に当たるかどうかは、契約の形態によって決められるものではなく、実態で判断されますので、面接等の際には労働条件を細かく確認するなど注意が必要です。

いずれにしても、「働く」ということは「契約を結ぶ」ことととらえ、自分がどのような条件で働くのか、入社時には雇用契約書や労働条件通知書、業務委託契約書などの書面でしっかり確認することが重要です。

※労働契約を変更する際には、労働契約法で「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきもの」とされています。一方的な変更は原則として労働者、使用者のどちらからもできません。

※労働契約を変更する際には、労働契約法で「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきもの」とされています。一方的な変更は原則として労働者、使用者のどちらからもできません。

労働基準法第15条では、「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。(中略)賃金及び労働時間に関する事項その他の光瀬労働省令で定める事項については、書面の交付で明示しなければならない。」と定めています。

雇用主は、労働の基本となる次の事項については、書面の交付によって明示しなければなりません。この書面が雇用契約書(労働条件通知書)です。
・労働契約の期間
・就業の場所
・従事する業務の内容
・賃金の決定(額)、計算・支払いの方法、賃金の締切・支払いの時期
・労働時間
・始業、終業の時刻
・早出、残業の有無
・休憩時間
・休日
・休暇
・交代制勤務の場合の就業時転換に関する事項
・退職時の条件

もし、雇用契約書(労働条件通知書)を雇用主が出さないというのであれば、それは雇用主が義務を果たしていないということになります。この場合は、自分から請求し、請求してももらえない場合は、労働基準監督署などに相談してみてください。

なお、パートタイム労働法では、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」の明示を規定しています。

また、有期労働契約(期間の定めのある労働契約)の場合は、有期労働契約に関する基準(厚生労働省告示)により、更新の有無に関する事項を明示しなくてはなりません。

 

Q6. 「週5日、1日5時間」の契約で働いていたのに、お店の売上が悪いという理由でシフトを減らされたり、いつもより早く帰らされたりします。これって違法では?

たとえば質問のように「週5日、1日5時間」の契約を結んで働いている期間は、仕事がないからという理由でシフトを減らしたり、3時間で帰らせることは本来できません。雇用契約にあたって日数、時間帯をお互いの了解のもとで決定しているわけですから、会社はその時間は労働を提供してもらい、賃金を支払う義務があります。

また、会社都合による休業の場合は休業手当(平均賃金の60%)を支給しなければならないとされています。

Q7. 授業が終わった17時から、平日のみの条件で働き始めたのですが、最近、店が忙しいからランチタイムも入って欲しい、土日も来てくれないか、と言われます。断ってもよいでしょうか?断ることで何か不利益は起こらないでしょうか?
協力できる場合はできる範囲で協力することは望ましいことですが、無理な場合はお断りしてもよいです。シフトを組む際には、雇用主と労働者双方が納得のいくようなシフトになることが前提ですから、断ることで不利益は起こらないはずです。しかしながら、本人の意に反してまでシフトに入るように迫られるなどトラブルになりそうな場合は、働いている会社や会社の所在地を管轄する労働基準監督署、もしくは総合労働相談コーナーに相談してください。
Q8. 休憩時間が45分と言われました。1時間ではないのですか?
「休憩時間」とは、労働者が権利として「労働から離れることを保証されている時間」です。労働基準法では、「1日の労働時間が6時間を超える場合は45分以上」「1日の労働時間が8時間を超える場合は1時間以上」を労働の途中に与えなければならないと定めています。ですから、あなたの会社の勤務時間が8時間以内であれば45分でも法律上はいいことになります。しかし、残業などでその日の実労働時間が8時間を超えるときは、さらに15分の休憩を与えることが必要になります。

「労働の途中に」というのは、休憩時間は就労の途中で疲労を回復させることが目的ですので、始業から終業までの間にとらせなければならないと定められているのです。

Q9. 始業時刻は9時なのに、朝会があるから 8時45分まで出社するように言われたのですが…。
労働基準法では、「労働時間」とは「指揮監督の下にある時間」のこととしており、「拘束時間から休憩時間を引いたもの」とされています。

この考え方からすれば、「8時45分までに出社してください」と言われた場合、「できるなら8時45分までに来てほしい」という要望なのか、「必ずこの時間まで来なさい」という命令なのかで異なってきます。

できるなら始業時間の15分前には来て欲しいということであれば、その時間までに出社するかしないかの判断は労働者の自由ということになり、「労働時間ではない」と考えられます。しかし、「必ず出社」という強制であったり、口に出して強制しなくともこの時間にミーティングや伝達事項など実質的な仕事が行われているならば、「労働時間」と考えられます。業務命令によるものであれば「労働時間」となり、当然、賃金の問題も出てくるということになります。

Q10. 始業前に制服に着替える時間は労働時間になりますか?
「労働時間」の解釈には微妙な問題が含まれています。「制服に着替える時間」の場合、一般的な着替え(制服の着脱)等に要する更衣時間は、任意のものであれば労働時間に含まれない、と解釈されています。つまり、それは労務を提供するための準備行為であり、その時間もわずかであるとの見解からです。

しかし、更衣等の作業準備行為を事業所内において行うことを使用者から義務づけられたり、それを行うことを余儀なくされた場合には、使用者の指揮命令下に置かれたものとして、そうした更衣時間は労働時間に当たると判断した最高裁の判例があります。ただし、それも社会的通念上必要と認められるものに限るとしています。

実際には、危険作業のための安全具の装着や特殊な制服など、着脱に時間がかかるようなもので、その行為に一定の強制力(法律等で義務付けられているなど)がある場合、労働時間に含まれると解釈されています。

Q11. 天候影響で現場仕事はなくなったものの、朝6時に会社を出発して8時に現地に到着していました。移動の2時間は労働として認められますか?
一般的に、会社からの移動が業務命令であり(機材運搬などをしなくてはならない等)、指揮監督下にある場合は、会社から現場までの移動は労働と考えられます。

ただし、会社から移動したとしても、強制性はなく(直行・直帰が認められている場合、自由に移動中過ごせる場合など)、個人任意の判断だとすると、移動時間が労働と判断されないケースも発生しますので、会社の所在地を管轄する労働基準監督署にご相談ください

Q12. 有休(年次有給休暇)はいつから取れますか? また、パート・アルバイトにも有給休暇はあるのでしょうか? 有給休暇は正当な理由がある時しか利用できないのですか?
有給休暇は、6か月間継続勤務して全労働日の8割以上出勤した場合に与えられます。使わなかった有給休暇は、翌年度に繰り越すことができますが、与えられた日から2年間で消滅します。
有給休暇の付与日数
■週の労働日が5日以上または週の所定労働時間が30時間以上の場合

■週の所定労働時間が30時間未満の労働者

パート、アルバイト、嘱託等、呼び方はいろいろであっても、6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤していれば、その所定労働日に応じた日数の有給休暇が付与されます。2か月契約を更新しているという場合でも、通算して6か月継続している場合は有給休暇が付与されます。
また、週所定労働時間が30時間未満かつ所定労働日数が週4日、または年間216日以下の労働者は、所定労働日数に比例した日数を与えられますが、もともとは1日7時間週3日の契約で働いていて、その日数に応じた年次有給休暇を与えられていたけれど、年度の途中に1日7時間週5日の契約に変わったという場合、年次有給休暇の日数は発生する基準日の労働条件で決まりますので、基準日において週5日の契約で働いていたならば、通常の労働者と同じ日数が付与されます。
反対にこれまで週5日で働いていたけれど、週3日に変更になった場合も基準日の週所定労働日数に応じた日数が付与されます。
なお、過去すでに付与された日数は、労働条件の変更に伴って増えたり減ったりはしません。※管理監督者にも有給休暇があります。
年次有給休暇は労働者が申請すれば成立し、その日の就労義務が消滅するとされています。ですので、申請を受けて承認されるものではなく、取得にあたって理由を申し出る必要もありません。
ただ、事業の正常な運営を妨げる場合、使用者は年次有給休暇の取得時季を変更する(別の日の取得を求める)権利が認められており、これは、代替要員の確保など必要な措置を取る上で年次有給休暇の取得予定や理由をあらかじめ知っておくことは許されることといえます。しかし、時季変更権とは無関係に利用目的を執拗に求めたり、理由によって与えないような場合は、違法性の高いものと思われます。
なお、年次有給休暇の際に支払うべき賃金としては、次の3種類の賃金が定められています。
①平均賃金
②所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
③健康保険法による標準報酬日額
①、②の賃金を原則として、いずれを選択するかは就業規則その他において明確に定めておく必要があります。③の賃金を選択することを労使で協定した場合は、例外的に③の賃金を支払えばよいこととされています。

Q13. もしも求人広告の内容が違っていたら?
面接で、求人広告の内容と違う説明をされた場合、どこがどのように違っていたのかが問題になります。例えば、「職種」「給与額」「労働時間」「休日」「勤務地」「雇用形態」などが、求人広告に記載されていたことと違ったら、なぜ違うかを面接担当者に聞いてみてください。そして、納得のいかない説明をされたら、その広告を掲載した求人メディアまたは当協会相談室にお知らせください。
求人広告の記載だけではよくわからない職種や仕事内容は、入社してから、こんな筈ではなかったということのないように、自ら質問し、十分に説明を受けましょう。
Q14. 最低賃金とはなんですか?
「最低賃金法」という法律に基づき決められるもので、毎年10月頃に、「この時給以下で雇ってはいけない」という最低限度額が改定されます。この最低額を下回る契約は法律により無効とされ、使用者は最低賃金額以上の金額を支払わなければなりません。

最低賃金には「地域別(都道府県別)」と「産業別」の2種類があります。原則的に、事業場で働くすべての労働者(正社員・パート・アルバイトを問いません)に適用され、「地域別」と「産業別」の最低賃金が同時に適用になる場合は、高い金額で支払われます。

なお、派遣などのように、派遣先(働く場所)が事業主(派遣元)と異なる場合は、派遣先の地域(産業別)の最低賃金が適用されます。

最低賃金額は「時給額」で定められています。自分の賃金が最低賃金を確保されているかどうかを確認したい場合は、日給や月給等の場合は次の計算式で時間給を出して最低賃金に照らして確認してください。

■月給制の場合

「(月給-除外金額(残業代など))÷1ヵ月平均所定労働時間」

■日給の場合

「(日給)÷所定労働時間」

Q15. 給料が求人広告に記載されていた金額ではありませんでした。
採用時には、雇用契約書(労働条件通知書)を書面でもらうように心がけましょう。実際の労働条件は求人広告ではなく、この採用時に交わされる内容で契約したことになります。

しかし、面接等で明確な賃金の提示がなかった、また、就労時に賃金額(労働条件)の書面明示がなかったというような場合は、求人広告の記載内容が労働契約の条件であると考えることができる場合があります。

まずは、会社(事業主)に、なぜ広告と違うのか確認し、合理的な理由がない場合は差額の支払いを請求することができます。

納得がいかない場合は、働いている会社や会社の所在地を管轄する労働基準監督署に相談しましょう。応募の際に見た求人広告や、給与明細などは、捨てずに保管しておくことをお勧めします。

Q16. 見習い期間中は給与が出ないと言われたのですが。
一般的には見習い期間でも、労働が発生しているのであれば、適法な給与支払いが必要と考えられます。

見習い期間の内容が、労働と認められる内容か否かは、会社の所在地を管轄する労働基準監督署にご相談ください。

Q17. 3年働いていますが時給は上がりません。どうしたら正社員になれますか。
より安定した雇用条件で働くために、正社員を目指すのはいいことだと思います。その際、まずは社内に『社員登用制度』があるかを調べ、あるならばどのようにすれば活用できるかを上司や人事担当者と相談してはいかがでしょう。

もし制度がない場合は、正社員もしくは社員登用制度のある会社への転職を考えてみてください。とはいっても転職には不安がつきものです。そんな時は、2015年9月に改正した若者雇用促進法にて創設されたキャリアコンサルタントなどの専門家に相談したり、大学のキャリアセンターなどでアドバイスを受けることをお勧めします。

Q18. 残業代(時間外手当)は必ずもらえるのでしょうか?
労働時間が法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた場合は、使用者は超過した時間に対して「時間外手当」を支払わなければなりません。また、午後10時から翌朝5時の間に勤務させたときは、「深夜勤務」となり、割増した賃金を払わなければなりません。
なお、法定休日(週1日)に出勤した場合は休日出勤となり、やはり割増の対象になります。
時間外手当を表にすると、次のようになります。

したがって、法定労働時間を超えて働いた場合は、時間外手当を支払ってもらえます。時間外手当の支払いがない場合は、締切日、支払日などがどうなっているのか、「就業規則」で確認してみてください。
ただし、一日の所定労働時間が7時間というような場合は、就業規則で特に定めのない場合、8時間分までは、通常の時給(1時間当たりの賃金)が支払われ、割増して支払われるのは8時間を超えた時間からということになります。
例えば、時給1000円の人が9時から23時まで働いた場合

(注)月60時間を超える法定時間外労働に対する割増率は50%になります。深夜の時間帯に月60時間を超える時間外労働になった場合の割増率は75%になります。なお、引上げ分の割増賃金の代わりに有給の休暇を付与する制度(代替休暇)を設けることもできますが、労使協定が必要です。
*ただし、この法律は、中小企業については当分の間、猶予されます。あなたが勤務している会社が該当するかどうかについては、最寄りの労働基準監督署にお問い合わせください。

Q19. 休日に研修を受けるように言われました。この日の給料はもらえますか?
その研修が「必ず出なさい(強制)」というものか「できれば出るように(任意)」なのかで異なります。仕事に必須な資格や知識を習得するための強制的な研修であれば、給料は支払われるべきでしょう。しかし、参加してもしなくても特に差しさわりがない参加自由の研修であれば、給料の支払いの有無は会社の考え方によるということになります。
Q20. 残業は拒否してもよいでしょうか?
会社は、法定労働時間を超えて労働(残業)をさせることはできません。しかし、就業規則の中に「業務上必要がある場合は、時間外労働を命じることができる」という旨の記載があり、36協定(労働基準法第36条による『時間外・休日労働に関する労使協定』で、これを結べば会社は時間外労働を命じることができます)が締結されていれば、「正当な理由」がない場合、原則として残業を拒否することはできません。

こうした36協定が結ばれている場合、上司からの残業命令に従わなければ、労働契約や就業規則の労務提供義務に違反することになります。ただし、「労働者本人の体調不良」「子供や家族の病気の看護・介護」「育児等の家庭的な事情」などの事情がある場合は、残業を断ることができると考えられますが、あくまでも、「労働者の健康、生活を害さない」という観点ですので、例えば「家族や友人との食事や飲み会・デートの約束」を理由に断ることはできないでしょう。

一方、就業規則に「時間外労働を命ずる定め」がない場合や、36協定が締結されていない場合、会社は残業を命ずる根拠を持たないことになりますから、当然、労働者は残業を拒否することができます。会社は拒否されたことを理由に、制裁処分することはできません。

Q21. 給料日を過ぎても支払いがありません。こちらから催促してもよいですか?
働いた分の給料を払ってもらうのは当然のことですから、あなたから会社に催促することは問題がありません。なぜ払ってもらえないのか確認しましょう。

解決ができない場合は、会社を管轄する「労働基準監督署」に相談してみましょう。

Q22. 1分でも遅刻したら1時間分の給料をカットされますが、違法では?
労働者が1分遅刻をした場合、1分間にあたる賃金をカットすることはノーワークノーペイの原則(労務の提供がない場合は賃金を支払う義務が生じないという原則)から問題はありません。しかし、1分遅刻したら1時間分のカットをすることは明らかに違反です。

仮に労働者に対する制裁だとしても、労働基準法(91条)では、「労働者に対して減給の制裁を定める場合、1回の額が平均賃金の1日の半額を超えてはならず、1賃金支払い期賃金総額(月給)の10分の1を超えてはならない」と定められています。会社は、制裁的な減給をする場合は、法律の範囲内でその内容を定め就業規則に記載しておくことが必要ですしそれも社会的に相当な内容でなくてはなりません。

Q23. 3日間働き、その後無断欠勤をしました。働いた分の給料を請求したら拒否されました。
あなたの行為が会社に大きな迷惑をかけたことは間違いありません。しかし、3日間は働いたのですから、その分の給料はもらうことができます。まずは、無断欠勤したことを謝罪し、その上で支払いを求めるべきでしょう。

ただし、無断欠勤について「減給の制裁」に当たると使用者が判断した場合は、法律の範囲内で賃金をカットされる場合があります。

Q24. 給料を親に受け取りに行ってもらってもいいですか?
賃金の支払いについては、労働基準法第24条で以下のように定められています。

①通貨(円)で払うこと

②直接(本人に)払うこと

③全額払うこと

④賃金は毎月1回以上払うこと

⑤一定の期日(給料日)を決めて払うこと

親が代わりに受け取るというのは、②の直接払いに反することとなりますから、本来はできません。しかし、あなたがどうしても行けない事情がある場合は、親に使いを頼むことは可能です。その場合は、会社に「親が使いに行く」ことを事前に連絡をしておく、または、あなた自身が作成した「使者に渡してほしい」旨の委任状を持たせ、受け取りにいってもらうことは問題がありません。

※直接払いとは、「原則的に本人にしか支払わない」ことですが、「労働者の意思に基づき、本人口座に振り込む」ことは直接払いの原則に反しないと解釈されています。

Q25. アルバイト・パートでも社会保険に入れますか?
「社会保険」とは、一般的に「労災保険」「雇用保険」「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」を意味します。社会保険への加入については、正社員、パートという分け方ではなく、労働時間や所定労働日数により加入が義務付けられていますので、アルバイト・パートの方でも、一定の条件を満たしていれば入ることができます。

★労災保険の加入要件…

労働者であれば雇用形態に関係なくすべての人に適用される。
保険料は全額会社負担。

★雇用保険の加入要件…

①1週間の所定労働時間が20時間以上であること
②31日以上引き続き雇用される見込みのあること
の2つの要件を満たしている場合。ただし、賃金その他の労働条件が就業規則等において明確に定められている場合。
保険料は労使折半。

★健康保険・介護保険・厚生年金保険の加入要件…

①1週間の所定労働時間が一般社員(正社員など)の4分の3以上
②1カ月の所定労働日数が一般社員(正社員など)の4分の3以上
(介護保険はま満40歳以上であること)の2つの要件を満たしている場合。

ただし、1カ月の日数や勤務時間が4分の3未満でも、下記の5つにすべて該当する場合は適用の対象となります。
1)1週間の所定郎ド¥追う時間が20時間以上であること
2)雇用期間が1年以上見込まれること
3)賃金の月額が、88,000円以上であること
4)学生ではないこと
5)常時501人以上の企業(特定適用事業所)であること
また、500人未満であっても労使の合意があれば、加入の対象になります。

保険料は折半。

Q26. 保険に入るとどのような給付が受けられますか?
労災保険(労働者災害補償保険)では、業務災害(仕事が原因となって生じた負傷、病気、障害または死亡)や通勤災害(通勤が原因となって生じた負傷、病気、障害または死亡)を被ったときに保険給付が行われます。

雇用保険は、離職の日以前2年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が12カ月以上あれば失業時に保険給付が受けられます。

健康保険からは、加入者(被保険者)とその家族(扶養者)が業務以外の理由による病気、ケガ、死亡や出産の場合に、病院への支払いの7割が支払われ、加入者の自己負担を軽減します。

Q27. 仕事中の怪我の治療費を自己負担させられました
仕事中にけがをした場合は、労災保険(労働者災害補償保険)が適用されます。本人負担は必要なくなりますので会社に確認し、トラブルになりそうなら所轄の労働基準監督署に相談しましょう。
Q28. 掛けもちパートで働く場合の社会保険は?
雇用保険は、2つ以上の適用事業で雇用される者は主たる賃金を受ける事業所において被保険者となり、二重の資格取得はできないと定められています。

社会保険(健康保険・厚生年金保険)については、どちらか1つの職場で、フルタイム労働者の4分の3以上の所定労働時間・所定労働日数で働いており「常用的使用関係」があるとみなされた場合、もしくは、4分の3未満の勤務でも適用対象の場合(Q25「アルバイト・パートでも社会保険に入れますか?」参照)は、社会保険の被保険者となります。しかし、どちらの会社でも4分の3未満の勤務で適用対象外の場合は、「常用的使用関係」にあると見なされず、社会保険には加入できません。掛けもち収入を合算し、年収が130万円以上になる場合は健康保険の被扶養者から外れ、ご自身で国民健康保険に加入する必要があります。この場合、国民年金第2号被保険者の配偶者は、3号被保険者でなくなるため、国民年金保険料もご自身で支払う必要があります。また、どちらの職場も被保険者の適用対象となる勤務の場合は、どちらか1つの職場での加入となるため、事業主とご相談ください。

Q29. タイムカードに打刻を忘れた日は、働かなかったことになりますか?
タイムカードなどへの記録は、使用者が労働者各人の労働時間を確実に把握し、時間外労働や健康管理等において、法令の定めに違反しないためのものですから、タイムカードを打ち忘れたとしても、働かなかったことにはなりません。

しかし、タイムカードを打ち忘れてしまったらすぐに上司に報告をしましょう。時間が経過してしまうと、「実は、あの日はタイムカードを打つのを忘れてしまって」といっても、事実を確認することが難しくなります。もし、そのような事態になったら、それを証明するものを用意し、納得してもらうしかありません。

Q30. 遅刻や欠勤など急な休みの連絡はどのようにしたらよいでしょうか?
早急に会社に連絡をし、状況を伝えましょう。遅刻しそうなら何分後に出社できるのかを伝え、お詫びの言葉も添えましょう。また急な欠勤は、業務に支障を与えるものです。欠勤理由を伝えるとともにお詫びをし、出社後には周囲の仲間たちにもお詫びと感謝の言葉を伝えましょう。
Q31. 退職を申し出るタイミングは?
退職する意思を固めたのであれば、できるだけ早く申し出ることが大切です。まず、辞意を直属の上司に伝え、できれば退職予定日の合意をとりましょう。

また、退職の手続きや「退職願」の提出は就業規則に従って進めましょう。就業規則に「退職届は1ヵ月前までに提出すること」と定めている会社が多いようですが、やむをえない事情で急に(それこそ明日、明後日とかに)退職せざるを得ない場合は、上司にその旨を説明して理解してもらうことになります。就業規則がない場合は、民法で定める「2週間前」が目安になるでしょう。

退職するにはそれなりの事情があると思いますが、できれば会社の繁忙期を避け、引き継ぎ業務も時間的余裕を持って行うなど、円満退社を心がけたいものです。

Q32. 退職の手続きと会社から受け取る書類などについて教えてください。
退職の際に会社に返却するもの、会社から受け取るものは、主に次のようなものがあります。(会社によってはこの限りではありません)

会社(事業主)に返却するもの

◎健康保険証

◎身分証明書・社員証・入館証

◎名刺

◎会社から支給された通勤定期券

◎制服・作業着

◎備品・事務用品など

◎その他貸与されたものすべて

会社(事業主)から受け取るもの

◎雇用保険被保険者証(失業給付の申請に必要)

◎離職票(失業給付の申請に必要)

◎年金手帳

◎源泉徴収票(確定申告に必要)

◎その他

そのほか、会社に請求できるもの

◎退職証明書(労働基準法第22条)*不利な記載は禁止

◎解雇理由証明書(労働基準法第22条)

Q33. 辞めたいのに辞めさせてもらえません。
憲法第22条では「職業選択の自由」を定めています。特別な事情がない限り、退職の自由は保証されています。しかし、どうして辞めさせてもらえないのか、その理由を考えてみることも大切です。会社側からすれば、有能な社員に急に辞められると困る事情もあるでしょう。あなた自身も、会社の繁忙期は避ける、引き継ぎはきちんと行うなど、会社にできるだけ迷惑をかけないように努力し、会社とよく話し合ってみてください。

話し合っても退職させてくれない場合、雇用契約の期間が定まっている場合(1年以内の場合)は、労働者に「やむを得ない事由(例:労働条件がまったく違う。体調を崩すような長時間労働が続く など)」がある場合、民法628条の規定により、会社の了承を得なくても辞めることができます。期間が満了しているのに辞めさせてもらえない場合は、まず上司とよく話し合ってみてください。それでも退職させてくれない場合、退職届を出して2週間経てば労働契約は終了と考えていいでしょう。

Q34. 会社から突然「解雇」と言われました。どこに相談すればいいでしょうか?
突然解雇されたとのことですが、使用者は、労働者を解雇する場合には、「少なくとも30日前」にその予告をしなければなしません。「今日で辞めてもらう」などと言って、事前の予告をせずに解雇する場合は、使用者は30日以上の平均賃金を解雇予告手当として支払わなければなりません。

しかし、本来、解雇をする場合は相当の理由が必要で、労働契約法第16条では、「解雇は、客観的に合理性を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」としています。解雇を告げられたら、まず、解雇の理由を会社に確認しましょう。

解雇の理由に納得できない場合やトラブルになりそうな場合は、会社(働いている場所)を管轄する労働基準監督署、総合労働相談コーナーに相談してみましょう。

Q35. 求人広告として取り扱わない広告があると聞きましたが…。
求人メディアが求人広告を掲載するにあたって、許可や届け出を要するような法的規制はありません。しかし、人の一生を左右するような情報として不適切なものを提供しないよう自主的に規制することは必要なことです。

当協会は、「信頼できる求人情報を一人ひとりに」をミッションスローガンに、倫理綱領と掲載基準を定め、法令に抵触するもの、またはそのおそれのあるもの、基本的人権を侵害するもの、就職差別を助長するもの、社会倫理や秩序に反するもの、読者・ユーザーとのトラブルが多い企業、いわゆる悪質商法、風紀上好ましくないもの、募集主・事業内容が判然としないもの、読者・ユーザーに不利益を与えるおそれがあるもの、誇大・虚偽の表示をするものなどは取り扱わないこととしています。

Q36. 上司や同僚からいじめのようなものを受けています。
職場でのいじめ・嫌がらせは、本人にとって精神的な苦痛を与えるため、不法行為(民法709条)として損害賠償請求が認められる場合もあります。また、業務命令に形を変えて「いじめ」が行われることもありますが、「業務上必要性のない命令」や「不当な目的による命令」については、違法性があると考えられます。

対応方法としては、以下の方法が考えられます。

①「いつ、どこで、誰が、どのような事を行ったか。その後どうしたか。近くに誰がいたか」など具体的な状況を出来るだけ詳細にメモをする。日常的に行われている場合は日々の記録をつける。

②悪口や暴言などについては、内容をメモする。隔離されている場合や落書きなどの中傷等対象物があれば写真に撮る。

③使用者には、安全配慮義務・職場環境配慮義務があるため、加害者である上司等を監督する立場にある管理監督者、または、社内に苦情処理窓口があれば、そこへ相談する。

④社内で改善がなされない場合は、総合労働相談コーナーに相談し、労働局長による助言・指導、あっせんを求める。

⑤弁護士に相談、または裁判所を利用する。

また、職場でのいじめが原因で精神的疾患を発症した場合、労災保険が受けられる可能性もあります。労災保険については事業所を管轄する労働基準監督署に相談してみましょう。

Q37. クリスマスケーキの販売の仕事で、売れ残ったケーキを買取りさせられました。
販売ノルマが達成できなかった場合に、商品の自腹購入を強制することは、労働基準法第16条に定められた、違約金の定めや損害賠償額を予定する契約の禁止に違反します。買取りを拒否したことを理由に、解雇や雇止め、賃金その他の労働条件について不利益となるように働きかけることも当然、許されません。
Q38. ノルマを達成しないと、給与は減額といわれました。
労働基準法16条では、違約金の定めや損害賠償額を予定する契約を禁止していますので、企業はノルマを達成できない場合でも、労働者に違約金の支払いを義務づけ、給料から差し引いたりすることはできません。また、ノルマを達成できなかった場合に、その分を給与減額が行われるとすると、労働基準法24条1項の「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」に違反します。ノルマ達成できなければ、給与を減額するなどのプレッシャーを受けたら、働いている会社の所在地を管轄する労働基準監督署などに相談しましょう。